温泉と再生可能エネルギー
私の実家のひとコマ。
別府の一区域、鉄輪(かんなわ)は、古い歴史を持つ温泉場で、いたるところからもうもうと湯気が上がっている。
ここを訪ねるならば、なんといっても11月から3月の間をお勧めしたい。
温泉の恵みを最大限に感じられるだろう。
夏場は高温多湿で、バカみたいに蚊が溢れていて、やってられない。
私は18歳までずっとかんなわに住んでいたので、暖房や蒸し料理、お湯というのは、温泉の熱を使うのが当たり前だと思っていた。
なにしろ、道路の側溝から温泉の湯気が上がっている。
暖房は、部屋の中に通したパイプからの熱気を送風するだけの簡単なもので事足りる。
蒸し料理は、この写真の左端2つにあるように、底から温泉の湯気が噴き出す地獄釜で調理する。
食材を入れたザルをおいて、蓋をして、あとはほっとけばいいのだ。
時間を気にせずほっとけば、あとは勝手に美味しくできてくれる。
余分な脂は落ちていくし、ほどよく塩味がつくし、手がかからない。
ごはんすら炊ける。
右端の湯釜には、24時間熱湯が沸いている。
いつでも熱いお茶が飲めて、カップヌードルが食べられる。
ガスの出番がないのだ。
省エネとか、再生可能エネルギーとかの言葉がない昔から、ここではこんな暮らしが続いている。
もちろん、夏場はやりきれないことこの上ない。
せいろの上に住んでいるようなものだ。
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